中小企業を中心に、動画広告を自社運用する企業が増えてきました。
当社でも、”自社での動画広告運用”を選択したお客様との取引が増えています。
今回は、動画広告の自社運用についてです。
動画広告の自社運用ハードルは高くない
動画広告の自社運用が増えてきた背景には、webインフラの発達があります。
現在、Web広告の大半は直接広告枠を購入することが可能です。広告枠の購入では、希望の配信時間・希望のターゲット層に向け、希望の金額を適切に展開することができます。
年齢・居住地・嗜好・性別・職業に至るまで、細分化されたインターネットユーザーへアプローチすることが可能なため、顧客層が確立されている企業にとっては広告ターゲット選定のハードルが低く、日々動画広告展開数が増加しています。
つまり、「広告枠の購入」を自前で行うことが出来る環境は一定レベルにまで整っているのです。
広告制作の課題
webを通して動画広告を配信することは可能になりましたが、未だ体制が整っていない部分があります。それは、広告に必要となる広告コンテンツ、つまり広告物そのものです。
いくら広告枠を自前で準備できても、動画そのものの自社制作は難しい現状があります。
自社制作が難しいとされる理由の一つが、クリエイティブの品質確保の難しさです。高品質な映像を見慣れている視聴者にとって、品質の良し悪しは容易に見破られてしまうため、「動画のダサさ=企業のダサさ」逆に「動画のカッコ良さは企業のカッコ良さ」など、動画の出来は企業イメージに直結しやすいと考えられています。
最善のクリエイティブは何か?それは誰にもわからない
では、プロに頼めば100%成功するのでしょうか。見た目の品質を保つ意味では一定レベルまでの達成が可能です。
しかし、肝心の「内容」や「表現」については、動画広告クリエイティブは常に模索が続いており、「本当に響くクリエイティブ」の答えはわかりません。
過去データを用い、キャスト・スタッフなど万全な体制を整えている数十億規模の大手企業TVCMですら、視聴者の記憶に残らない結果になってしまったり、逆に制作費数十万円のwebCMがバズ(口コミ効果)を起こすことで数億円分の広告媒体価値を生み出すこともあります。
最善のクリエイティブが定まらない理由は、クリエイティブが常に進化しており、流行、時代背景によって評価基準が変わっていることも一因にあります。
クリエイティブにおけるコピーが多発
「似たような動画広告を見たことがある」と感じたことはあるでしょうか。
広告代理店を通さず、web広告枠を自前購入。自社にて動画コンテンツを企画する企業が増えたことで、クリエイティブのコピー(類似)が出回るようになりました。
「あの会社のCMのようにしたい」というオーダーが以前にも増して業界全体に増えており、せっかく企業や商品としてのオリジナリティがあるにも関わらず、他社の制作実例をもとに、クリエイティブを企画。構成までも似たものにしてしまう企業担当者が増えています。
動画制作が全てオーダーメイドにも関わらず、他社フォーマットに当てはめてしまうのです。
競合他社との差別化を図る意味でも、他社事例は「参考」に留めた上、クリエイターと共にオリジナルコンテンツを生み出すことをお勧めしています。
今後、広告戦略にとって有効となる動画ABテスト
前述、クリエイティブコピーが多発している理由の一つに、「失敗を恐れる気持ち」があります。他社が結果を出しているという事実を元に、選択を行ってしまいます。
必ず成功させるという目標上、仕方がない気持ちかもしれませんが、結果的に失敗へと近付いてしまっていることが多いです。
これら類似広告の2番手を避け、オリジナル広告の成功率を上げる方法としても動画ABテストが有効と言われています。
web動画広告においては、冒頭5秒前後の導入部分、訴求点の優先順位、動画尺などの「動画構成」で視聴結果が大きく変わることが知られており、それらは実際に流して反響を見る以外、確認する術がありません。「成功率を上げるために他社の真似をする」のではなく、「自社のオリジナルで、成功率を上げる方法をとる」手法として、ABテストを活用して頂きたいと考えています。
さいごに
代理店を挟まないことで手数料の削減ができるため、広告の自社運用は非常に経済的だと言われています。(広告枠手数料20%、広告制作手数料15〜20%の削減)
同じ広告運用費であっても、購入広告枠数の増加・実質制作費増加による使用機材レベルの向上など、大きな利点があります。
是非一度、web広告の自社運用を検討してみてはいかがでしょうか。
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