インバウンド向け広告展開の成功事例


AdArch

日本で外国人旅行客の姿を見かけることが多くなってきました。外国語で書かれたPOPや、「免税」の文字、「爆買い」というキーワードも最早お馴染みです。

外国人旅行者の消費額が年々増加している昨今、インバウンド向けの広告は避けては通れないテーマとなっています。

弊社でも国内だけではなく、海外に目を向けたクリエイティブを目指し、外国人映像クリエイターが加わりました。そこで今回はインバウンド向け広告展開をテーマにしました。

 

見逃せない訪日外国人の購買力

平成28年4-6月期の訪日外国人全体の消費額は9,533億円(前年同期比7.2%増)、その人数は596万人(前年同期19.0%増)と、どちらもここ数年増加傾向が続いています。さらに、その消費の内訳を見てみると、旅行消費額のNo.1は宿泊料でも飲食費でもなく、買い物代となっています※1。ボーナスの使い道第一位が「貯金」※2の日本人とは明らかに消費に対する意欲が違います。

この購買力に注目した多くの企業が、積極的にインバウンド向けの広告を発信しています。しかし、普段接点の少ない外国人の興味・関心を捉えるのは至難の技です。それでは、早速インバウンド向け広告の成功事例から、その秘訣を探ってみましょう。

 

 

事例1: 動画で言語の壁を超える。ANA「is JAPAN COOL?」

インバウンド向け広告の課題の1つに「言語の壁」が挙げられます。この解決策として有効な映像の力を活用したのが、ANA(全日本空輸)の「IS JAPAN COOL?」のプロモーションです。

「IS JAPAN COOL?」は、日本の観光スポットを英語で紹介し、それに対して「COOL」がどうかを外国人に判断してもらう参加型ウェブサイトです。祭りなどの伝統的なものから、コスプレなどの目新しいものまで、多岐にわたるテーマが揃います。

テロップなどの文字情報は極力抑えた映像で、2016年9月で、サイトの Like ボタン回数は 54,000 回を記録しています。コンテンツに説明不要の魅力がある場合は、言葉がなくとも映像の美しさで、国境を超えたプロモーションが可能になります。

IS JAPAN COOL?

 

事例2: 海外での評価が国内でのブランドに。京都市

2014年から2年連続で米国の旅行雑誌「Travel + Leisure」で人気都市1位に選ばれた京都。日本でも大きな話題になりましたね。京都の外国人向けウェブサイトは、徹底した外国人目線での設計がポイントになっています。

13カ国の言語に対応し、外国人旅行者の多くがチェックする口コミサイト「trip adviser」からのアドバイスを参考にしながらサイトを構築。このサイトだけで旅行の計画から予約までができるような作りになっています。外国人が実際に京都の文化をレポートする動画などもあり、充実した構成です。

京都の外国人旅行客は2年連続で過去最高を更新しており、日本人を含む観光入込客数も年々増加傾向にあります。※3

これは、「海外で評価された」というブランドが日本人を惹きつけているのではないでしょうか。インバウンドへの取組みの成功が、結果として国内のブランディングにつながっている事例と言えるでしょう。

KYOTO, a city with multi-layered Culture

 

事例3:日本の伝統産業を世界へ。 BITOWA

「高品質だけど売れない。」「後継者がいない。」そういったキーワードで語られがちな日本の伝統産業の中にも、インバウンドへのプロモーションを積極的に行っている事例があります。それが、会津塗の技術を応用したブランド「BITOWA(ビトワ)」です。

Aizu Lacquerware-BITOWA – 会津塗

 

会津の漆器産業の未来への強い危機感から若手を中心に始められた本プロジェクトは、消費者への分かりやすさと、安価な中国製品との競争を避けられるインテリア分野への挑戦を方針として掲げています。当初から海外市場を視野に入れていた本ブランドは、世界最高峰とされるインテリアとデザインの見本市、メゾン・エ・オブジェ(フランス・パリ)でデビュー。ホテルの建設ラッシュに沸いていたヨーロッパ向けに従来の会津塗りにはなかったホテルの備品を制作してPRをし、茶の湯文化に関心が高い富裕層が多く住むドイツの見本市にも出典しました。

国内でも様々な展示会への出店や企業とのコラボレーションを行っていますが、最新のPRムービーはなんと中華圏向け。国内の市場にとらわれず、広い視野を持って変化を恐れない姿勢。これがBITOWAの躍進の秘訣ではないでしょうか。

 

インバウンド広告を始めるなら、今。

国内のマーケットの大きな拡大が見込めない今、インバウンド向けの広告は業種を問わず全ての企業がチャレンジすべき課題となっています。

一方で、海外向けの映像制作・広告プロモーションが可能なクリエイティブ制作会社はわずかしかありません。

冒頭でも紹介しましたが、当社に英語・広東語・フィリピン語が堪能な外国人映像クリエイターが加わりました。

海外展開を視野にいれた戦略的な動画広告展開を検討されている方はぜひ一度、ご相談ください。

 

インバウンド動画制作サービス開始

当社では、インバウンド向け動画制作サービスを開始致しました。

詳しくは以下をご覧ください。

インバンドmovie.com

<2016年12月27日追記>

 

※1観光庁「訪日外国人消費動向調査平成28年4-6月期」より

https://www.mlit.go.jp/common/001139312.pdf

※2価格.comリサーチ「冬のボーナス2015」より

https://kakaku.com/research/report/089/index.html?lid=research_navi_top_089_02

※3平成27年度(2015年) 京都府観光入込客調査報告書(PDF)

https://www.pref.kyoto.jp/kanko/documents/00all.pdf

 


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