嫌いな人が少ないコンテンツと言えば、「食事」です。
食事の動画と言えば、料理番組のようなレシピ動画が代表的ですが、それ以外にも様々な種類の料理動画がアップロードされ、自社商品のPRや、店舗のブランディングに活用されています。
レシピ動画でマーケティング？
全国の男女15～79歳を対象とした、ある調査※1では、回答者の86.0%が月1回はインターネット動画を視聴しているという結果が出ており、ネットでの動画視聴が幅広い年代に広まっていることが分かります。
さらに、13年の総務省の調査※2では10代、20代はテレビの視聴時間がネットの利用時間とほぼ同じという結果がでています。このような調査から、ネット動画が幅広い層にリーチする有効なメディアに成長していることが窺えます。このメディアと、万人に受けるレシピ・料理というコンテンツの組み合わせは、非常に有効なマーケティングの手段となる可能性を秘めています。それでは、実際にレシピ・料理動画の活用事例をチェックしてみましょう。
1.顧客の嗜好に合わせたレシピ動画。Whole Foods Market
アメリカを中心に自然食品などを扱う人気のスーパーマーケットWhole foods marketでは、顧客の嗜好に合わせて、ヘルシーなレシピをたくさん紹介しています。
スマホでの視聴に合わせて、約30秒の尺でテンポよく料理が進んでいきます。スマホでの視聴がメインの世代を狙うのであれば、これくらいの長さがおすすめです。食材の上に説明テキストが大きく重なるのも、見やすさが人気のスタイルです。
2.自社製品の使い方を分かりやすく。De’Longhi
世の中にはたくさんの便利な調理家電が溢れていますが、使いこなせずに食器棚に眠っているものも多いのではないでしょうか。イタリアの家電ブランドデロンギは、そんなユーザーのニーズにあった料理動画を配信。自社製品のマルチクッカーの動画再生リストの視聴回数は、約8万回を記録しています。
温度調整やパネルタッチの様子をアップで映し出すことで、操作方法をとても分かりやすく伝えることに成功しています。
必要な材料がシンプルなレシピを紹介しているのも、多くの人に視聴してもらうためには外せないポイントです。
3.SNSと動画を組み合わせたプロモーション。SMIRNOFF
ロシア発のウォッカブランドスミノフは、Instagramと動画を組み合わせてニュージーランドで先進的なプロモーションをおこないました。
Instagramでユーザーが自分の冷蔵庫の写真を投稿すると、スミノフのバーテンダーが写真に写っている食材を使ったカクテルのレシピを紹介するアンサー動画を返信するという、双方向のコミュニケーションが特徴的なキャンペーンです。
冷蔵庫にある材料でいつでもカクテルが作れる、という店頭では伝えづらい商品の魅力を鮮やかに伝えています。売上アップだけでなく、新商品の誕生という結果にもつながったそうですよ。
4.自社サイトを持たない分散型レシピサイト。DELISH KITCHEN
一押しのレシピや料理動画でPRをしたいけれど、自社サイトを構築する時間も予算もないし、SEOも大変そう・・・とお悩みの方にぜひ参考にしていただきたいモデルです。
「DELISH KITCHEN」は、レシピを紹介する国内最大級のグルメ動画メディアで、2016年4月時点でSNSの月間動画再生数は3,000万回、ファン数は85万人を越えています。
スマホ視聴を意識した1分程度の尺や、作りやすいレシピなど、参考にすべき点は多々ありますが、一番はそのスタイル。自社サイトは持たず、FacebookやInstagram、YouTubeを中心に配信する分散型メディアと呼ばれる形をとっています。
「人を自社サイトに誘導する」から、「ターゲットが集まる場所にコンテンツを配信する」へとシフトした素晴らしい事例です。
5.職人の素晴らしい技術でファン獲得。NoVe Sushi And Bar
NoVe Sushi And Barは、マイアミにある日本人シェフによる寿司レストランです。YouTubeの公式チャンネルの登録者数は、何と約4万7千人！レストランやホテルのPRの参考になりそうな事例です。
このチャンネルの人気の秘密は、レシピだけでなく、仕入れの様子や職人の素晴らしい技術などのレストランの裏側を公開していること。
一番人気の動画が、寿司の作り方ではなく、鋭い包丁で野菜を美しく刻む職人の動画であることもその証拠です。
レシピ動画で自社の魅力を伝えよう。
いかがでしたか？レシピ動画は、旅館・ホテル、レストラン、メーカーなど、幅広い業種のプロモーションや自社製品の魅力のPRに使うことができる、有効なマーケティングツールです。
ぜひ一度、ご相談ください。
※1株式会社ビデオリサーチ「動画視聴に関するWEB調査 概要」
https://dentsu-ho.com/articles/2255
※2平成26年版「総務省 情報通信白書」
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h26/html/nc253210.html
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