10月になると、テレビで秋をテーマにしたCMや番組が盛んに放送されます。
この記事では、いくつかの理論を参考にしながら季節に応じて動画を替えていくことの効果を考察し、少し目を外にむけて、秋をテーマにした海外の動画を紹介します。
同じ広告を繰り返せば好感度アップ?
テレビCMなどの広告に消費者が3回接触すると商品名やブランドを認知し、7回接触すると購入時にその商品やブランドを選ぶ確率が高くなるという、「セブンヒッツ理論」。同じ人や物に接する回数が増えるほど、その対象に対して好印象を持つようになるという、「ザイオンス効果」。この有名な2つの説を単純に合わせると、とにかくたくさん同じCMを流し続ければ良いように感じてしまいますが、そこに落とし穴があります。
心理学や広告効果の研究によると、同じ動画を視聴しすぎると、今度はCMに対して親近感よりも嫌悪感が増すという報告がなされています。そのラインは内容により異なりますが、15回程度だというのが通説のようです。
以前の記事でも、季節毎に映像広告を切り替えるメリットをご説明しましたが、このような面から考えても、同じ広告を使い続けるのは得策とは言えません。やはり、少なくとも季節毎には切り替えていくのが理想的です。
それでは、早速珍しい海外の秋をテーマにした動画をチェックしましょう。
落ち葉が教えてくれる冬の旅先。ルフトハンザ航空
まだ木々に緑が茂ストックホルムの9月。男性が手に持ったスタンプをせっせと葉に押していきます。不思議なことに、そのスタンプのインクは透明。一体どうゆうことなのでしょうか?答えが分かるのは、葉が色づき落ち葉が増える11月。公園を散歩する人々が落ち葉を拾うと、そこには「カンクンは28度」「フロリダは夏」という文字が!スタンプの正体はルフトハンザ航空おすすめの冬の旅先だったのです。英語でチラシのことをleafletと呼びますが、これこそまさにleaf(葉)letですね。寒さに凍えながら歩いているときにこんな落ち葉を見つけたら、すぐにでも暖かい国に旅立ちたくなります。
新学年をクールに決めたいキッズへ。H&M
日本の学校での新学年のスタートは、花々が咲く4月ですが、アメリカでは9月です。2~3ヶ月の休みを終えて学校に戻るこの時期はBack to schoolと呼ばれ、アメリカの多くのショップがセールを行う大事な商戦の時期になります。そのタイミングに向けて放映されたのがH&MのこちらのCMです。
新学年に向けてH&Mの秋服に身を包んだキッズたちが続々と集い、クールなダンスを披露していきます子どもがこれを見たら、「H&Mの服でかっこよく新学年のスタートを切りたい!」と間違いなく思いそうですね。新学年に向けて夢を膨らませる子どもたちの気持ちをよく理解したCMです。
日本でも放映されたシリーズの海外版。米マース社のスニッカーズ
最後にもう一つ、海外のハロウィンをテーマにしたCMを紹介します。こちらは、日本では「ハラが減ってるキミは、いつものキミじゃない」をスローガンに有名な女優や海外のアーティストを起用して話題を呼んだCMのシリーズです。楽しそうに子どもたちがはしゃぐハロウィンパーティーに、なんと本物のゾンビが!ところが、お母さんがゾンビの口にスニッカーズを入れると、にこやかな女の子に変身。ゾンビの映像がかなりリアルです。
スニッカーズは国内外で毎年ハロウィンに関するキャンペーンを行っています。「今年のスニッカーズのハロウィンは何かな?」と思ってもらえたらしめたもの。季節感を取り入れたキャンペーンのお手本ですね。
秋を感じる動画で、自社の魅力を伝えよう。
いかがでしたか?海外と日本では秋を感じるイベントはもちろん違うので、同じ秋をテーマにした動画でもその内容は大きく違います。
季節の変化や、季節ごとの行事に胸をときめかせる気持ちは日本でも海外でも同じです。季節感を動画広告の中に取り入れて、効果的に自社の魅力を伝えていきましょう。
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