YouTuber vs 職業映像制作者。動画を用いた商品PR手法の違いについて


 

今回は日々、進化し続けているウェブの動画制作。

そして、その筆頭とされるYouTuberと、職業映像(動画)制作者のPR手法の違いを、商品PRの方法視点からご紹介します。

 

はじめに。映像から動画へ。動画はより身近な物へ

ここ10年弱で動画を取り巻く環境が大幅に変わってきました。まず大きく変わった物の一つに呼び方があります。

私が映像学科の学生だった10数年前、映画・テレビその他コンテンツは「映像」よ呼ばれ、「動画」という呼び名はほぼありませんでした。

Wikipediaによると、

映像:映画、ビデオ映画、テレビ番組などの業界や、その作品(コンテンツ)自体などを全般的に映像と呼ぶ。

動画:動画とは、動く画像のことで、映像と呼称されることも多い。アニメーションの日本語訳でもある。

 

と表記されています。

動きのあるコンテンツ=「映像」だったにも関わらず、ここ数年の間に「動画」と呼ばれるようになりました。

では、映像から動画へと呼び名が変わりつつある今、コンテンツそのものはどのように変わったのでしょうか。

 

 

映像は、より身近に楽しむ動画へ。誰でも参入可能なコンテンツへ。

映像コンテンツはより身近な「動画」へと変化してきました。

かつてTVや映画など限られた媒体でしか放映されていなかった”映像”時代は、制作者になることに高いハードルがありました。

そもそも映像が流れる枠がTVや映画のみであったので、映像業界に携われる人数に限りがあったのです。そして、業界に入るための努力、入った後も生き残るための努力。数多くの競争と、過酷な労働環境の中で「それでもやりたい」と残った者だけが続けることができる特殊な業界でした。

昨今の動画文化では、インターネット上に放映先が無限に広がっているため、やりたいと思えば手持ちのスマホで撮影し、世界に動画を発信できるようになりました。

 

制作者の立場で感じる大きな変化は、身近に感じられる「動画」に対して広告効果や社会的影響力が増してきているということです。

YouTuberを始めとした、一般個人がコンテンツを発信し、商品やその他の場所についての広告効果が生まれ始めています。

 

 

本題。YouTuberと職業映像制作者の違いって?

動画広告展開の会議において「YouTuberを使用してみては」という話題が度々あがってきます。

色々な見方があると思うのですが、私はYouTuberと職業映像制作者の違いは以下だと考えています。

 

◆商品PRの例

YouTuber

YouTuberを商品の広告モデルとして見なし、紹介してもらう。使用者代表になってもらい、「この商品良いよ!」と推薦してもらう。

YouTuberの特徴は、制作者であるYouTuber自身が出演し、広告塔となって商品などをPRしていく手法を取っていることです。

この手法は非常に難しく、コンテンツとしての面白さはもちろん、登場するYouTuberそのものに魅力が必要です。

どちらかというと、YouTuber自身の魅力に依存した展開方法となり、主人公は必ず、商品とYouTuberの2軸となります。

職業映像制作者

商品のメリットを見出し、映像で表現。視聴者に「この商品良いな(欲しいな)」と感じてもらう。

一方で、職業映像制作者の特徴は、制作者は出演しません。商品そのものや、商品周りを彩るCG。または、商品の特徴を活かした環境を想像し、形にしていきます。

仮に出演が伴う場合は、オーディションを行い商品PRを担わせるに適した人物であるかを精査し、人物を使ったPR描写を行っていきます。

この場合の主人公は商品。出演者を伴う場合も、基本は脇役となります。

 

 

同じWeb上の広告でも、制作手法やコンテンツの方向性が異なっています。

「映像」が「動画」となり、より身近なコンテンツへと変化している昨今。広告展開においてYouTuberと映像制作者への依頼どちらが良いかは未だわかりません。

ただ、現時点では、登場人物に依存しない意味で、商品PRの失敗リスクが少ないのは「映像制作者への依頼」と思われます。

 

 

さいごに。提言

かつて映像業界に参入するためには、文字通り人生を掛けなければ入れない厳しい世界でした。

今もTVやCM、その他第一線の映像業界はそのままの状態を保っており、厳しい競争を勝ち抜いた優秀なクリエイター揃いです。

一方で、動画制作における参入ハードルが下がったことで、自称制作者が増えていることも確かです。

弊社にも、「他社に依頼したは良いがクオリティが低すぎるので修正して欲しい」という相談が増えています。

弊社も頑張らねばと引き締まる思いですが、依頼の際は担当クリエイターの制作実績・過去経歴まで確認の上依頼することを推薦しています。

 

 

 


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