2020年の東京五輪まで、あと一年。多くの観光客の訪日、それに伴う経済効果も期待されているオリンピック。これを機に、観光やリゾート地、その他商品をアピールしようと考えている企業は少なくないはず。
今回は、そんなPRツールにうってつけのインバウンド動画について、事例とともに紹介していきたいと思います。
はじめに。インバウンド動画はただの宣伝動画にあらず
まず、インバウンド動画のメリットは、「見るだけで伝わる」ということ。オリンピック観戦のために日本に訪れたいと思ってくれている外国人は、日本語のできる人ばかりではありません。そのような方が、旅行の下調べで日本語の文章だけの説明を見て、「行きたい!」と思うでしょうか?また、きちんと翻訳された文章が載せてあったとしても、分かりやすい魅力的な映像の方が、“旅行欲”をかきたてられるのではないしょうか。
特に、日本は“四季折々”の表情を持っており、そのひとつひとつの季節に、景色や食べ物などの魅力にあふれています。この日本の四季を利用したインバウンド動画は、ただの宣伝動画ではなく、“日本の魅力”をPRする動画にもなり得るのです。
1.地方だから撮れるインバウンド動画『Pure Green Kobayashi-City』
人口が5万人にも満たない小さな都市、それが宮崎県小林市です。そんな地方で作られたこのインバウンド動画は、実に約430万回再生されています(2019年1月現在)。4Kカメラを使用した春夏秋冬の美しい映像はもちろん、動画の字幕や説明欄を英語で記述する気配りはまさに「おもてなし」の表れと言えます。
開催地とは少し距離のある地方都市にも、オリンピックでの経済効果は期待できます。訪日外国人を呼び込むための新たな“ハコモノ”を作るのではなく、今あるものをどう映像として魅せるかが、自治体のインバウンド動画制作のポイントかもしれません。
2.見れば分かるし来たくなる『Diamond Route Japan 2018』
ダイヤモンド・ルートとは、福島・東京・栃木・茨城の4都県を結ぶ観光ルートのこと。日本人にはあまり知られていないダイヤモンド・ルートですが、実は訪日外国人観光客からの人気は高く、注目されているルートでもあるのです。
そんなダイヤモンド・ルートの魅力を紹介しているこの動画、とにかく格好良い。とにかくクール。コメント欄も国内外の視聴者からの絶賛コメントで埋まっています。「HISTORY」や「OUTDOOR」などの、テーマの違う動画が公開されていますが、どれも素晴らしいのです。“百聞は一見に如かず”と言いますが、これ日本人でもダイヤモンド・ルートを体験したくなるほどのまさに「インバウンド動画のお手本」と言っても過言ではない動画ではないでしょうか。
3.人気観光都市ロンドンのインバウンド動画『London’s Official Guest of Honour』
2012年のオリンピック開催都市であるイギリスの都市・ロンドン。日本からの観光客も多い世界で人気の観光都市でもあります。 London’s Official Guest of Honourとは、公募で選ばれた公式ゲストが、ロンドンに2周間滞在。その間、毎日“夢のような日々”を体験する動画となっています。
ゲストに実際に体験してもらい“好きになってもらう”ことを映像を通して伝えることにより、画面の向こうの視聴者への好奇心を刺激することができます。映像そのものは少しカット尺が短く、慌ただしさも感じますが、「自分もこんな体験がしたい!」と思えるような物かと思います。
さいごに。今年は2020に向けたラストチャンスです。
いかがでしたか?オリンピック開催1年前である本年は、インバウンド動画制作のラストチャンスとなります。春夏秋冬のビジュアルを撮影できるのももちろん今年が最後。オリンピックは、存在を知ってもらう最高のキッカケです。
動画は言語を超えた一つの言語だと言われています。動画を活用し、全世界に向けたプロモーションを行ってはいかがでしょうか。