嘘偽りのないドキュメンタリーでのPR、3選


今回は企業の発信手法としても増加しているドキュメンタリーについてです。
これまで映像での発信方法としては、結果や要点を短時間で理解が深まるような構成で発信するものが大半を占めていました。
昨今、YouTubeでの動画発信の増加に伴い、要点をまとめられたものだけではなく、少しの荒さがあるものだからこそ、共感を得る手法が増加しています。

はじめに。ドキュメンタリーとは

ドキュメンタリーとは、「虚構を用いず実際のままを記録した性質を持つこと。」と定義されています。この“虚構を用いず”の部分は昨今の過剰演出とも言える動画においては、非常に重要な要素となっています。

嘘ではないが、本当でもない広告映像の世界

多くの広告において、商品・企業をPRした際、「嘘ではないが、本当でもない世界」が描かれています。
TVCMに会社の顔として出演している著名人は会社に勤めている訳ではありませんし、商品のビジュアルも実際に手に取って見るパッケージと画面の中のパッケージには差があるかもしれません。
これらは、Instagramを始めとしたSNSで画像編集効果で見映えが変わるように、映像のプロの世界では誰にも分からない高度なレベルで補正が行われていますし、フルCGを用いた演出に至っては、存在しない世界(想像の世界)の可視化となっています。

嘘偽りのないドキュメンタリー手法が効果を発揮し始めている

SNSの個人発信の情報でさえも、真実とは異なるビジュアルが発信されてしまう昨今。
嘘偽りのない動画が逆に珍しいものとなり、YouTuberを始めとした人気動画発信者の多くが「真実をそのまま体験」しているという共通点が生まれ始めています。
興味を持っている人・既存のファンが自発的に動画を検索・視聴できる環境が整っているため、本当かどうか分からない発信者が情報を盛った動画よりも、少し生々しいくらいの動画のリアルな姿が心を打つかもしれません。
少しジャンルが異なりますが、(嘘偽りのない)TVのニュース取材が、ありのままの企業の姿を情報として発信することで売り上げが増加することも珍しくはありませんし、美化したTVCMよりも少し殺風景なスタジオで嘘偽りなく商品を見せているTV通販番組の方が商品のファンになってしまうことがあります。
今回は、そんなドキュメンタリー手法で心を掴む動画をご紹介します。

01.チームの裏側に密着。横浜マリノス 『THE DAY』

 

私も大ファン、横浜マリノスはTHE DAYと称してチームの裏側を見せるドキュメンタリーの発信を行っています。チームの裏側を様々な角度で発信するこのシリーズは、サッカーの試合だけではなく裏側をサポーターに見せています。
なかなか外に見せることのない、一つ一つの試合にかけるチームの想いを嘘偽りなく発信することでファンを更なるファンにすることに成功しています。

02.音楽を演奏する楽しさを知った子供たち。ヤマハ株式会社『I’m a HERO Program』

世界的な広告賞「D&AD Awards 2019」でWood Pencilを受賞した本作。
コロンビア・メデジン市で暮らす音楽を演奏する楽しさを知った、26名の子どもたちが努力を重ね、サッカースタジアムという憧れの舞台に立ち、大観衆が見守る中、見事にコロンビア国歌の演奏を成功させた映像です。
世界中で音楽を広めるヤマハ株式会社だからこそ発信できる、音楽を演奏する楽しさを訴えるドキュメンタリーです。尺は長いですが、短い時間では伝えきれない音楽の素晴らしさを深い部分まで届けています。

03.日本ジェネリック製薬協会「家族にありがとうを伝えよう」

 

こちらは弊社にて企画制作を行った広告です。
病気と闘った元患者さんと、そのご家族。
私たち撮影クルーは、その場にお邪魔し、ありのままの状況を撮影しました。
病気や家族のことなど繊細な話をするため、演出は一切加えず、ありのままを撮影・編集することで場の空気感やご家族の想いをストレートに表現。
家族の涙や笑顔は作ったものではなく、ありのままであったため、その場にいたご家族・撮影スタッフが感じたことをそのまま発信しています。

さいごに。ありのままの姿をそのまま見せることは怖さもあるが効果的

今回はドキュメンタリーの手法を活用した動画PRについて書かせて頂きました。
広告やPRにおいて、ありのままの姿を見せることは企業として不安を感じることもあるかと思います。
一方で、ありのままの姿を見せることで、心底共感してくれるファンと繋がれる可能性が高くなります。
過剰演出が増加している動画・PRの世界。
今後、ありのままを伝えより好きになってもらう手法を取る企業が増えてくるかもしれません。
弊社では、動画の企画から制作・発信まで一貫したサポートを行っております。
是非、ご相談ください。

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