昨今、企業における動画企画・制作のインハウス化が進んでいます。
その背景には、機材の低価格かつ高品質化や、動画が身近になったことで動画制作の参入ハードルが下がり続けていることが挙げられます。
また、インハウス対応することで動画制作・運用のノウハウ蓄積に加え、自社製品の販売戦略をクリエイティブレベルでも検討することが出来るメリットも生まれています。
弊社では、複数企業の動画企画/制作におけるインハウス化のお手伝いをさせていただいておりますので、課題と展望を紹介させていただきます。
はじめに。動画企画制作のインハウス化のメリット3つ。
自社内での動画企画制作のメリットとは何でしょうか?また、インハウス化を試みる企業が増加しているのはなぜでしょうか?
以下3つのポイントでその理由を探ってみます。
1.社内の状況を120%理解した人材で、独自の方法でブランディングができる
動画での情報発信は他の発信方法と比べ、発信元企業のイメージを強く発信することになります。
外注するよりも実際に中で働いている社員の方が、商品や自社への理解があり、社内の内情を踏まえての情報発信・ブランディングを叶えることができます。
動画の内容選択や撮影/編集が自社の思い通りにできるので、間違った情報や意向とそぐわない内容が発信されることなく、自社を正しく意志をもってブランディングすることができます。
2.PRノウハウの蓄積ができる
SNS時代において、自社での情報発信は今後の歴史であり、これからのPRに欠かせない力でもあります。
短い時間で多くの情報を詰め、かつブランディング面でもプラスに働かせられる「動画企画制作」のノウハウは自社で保持することで、今度の別商品・別サービスPRの際の検討材料にもなり得ます。
3.外注人件費を抑えることができる
自社に企画制作チームを置くことができれば、外注費を抑え、金銭的に無理のないPRを継続的に行うことができます。
継続的に人員配置することで、社内全体の商品/サービス戦略を情報流出なく行うことが可能です。
インハウス化において気を付けるべきこと
ここまで読むと、「インハウス化最高!」となりますが、気を付けるべき点はいくつもあります。
特に気を付けるべき点をご紹介します。
1.YouTubeのインフルエンサーの動画と企業動画は別モノ
YouTubeで展開されているインフルエンサー・YouTuberの動画と、少し動画の制作ジャンルが違うことを知っておく必要があります。
YouTuberの動画は基本的には一人称。カメラに向かって出演者が喋ったり、カメラそのものがYouTuber自身の目線となって進行する動画が中心となります。
一方で、企業のビジネス化(売れる/PR)に必要な動画は、第三者目線での動画制作を行う必要があります。
第三者目線とは、商品やサービスを俯瞰的な目線でPRすることであり、企業自身がYouTuberのように「私の会社の商品はこんなに凄い〜」とPRをした所で「売らんかな」が強すぎ、購入には至らないケースが多くなります。あくまで第三者目線・俯瞰的な動画企画制作が必要となり、その場合、制作方法も異なります。
多くのYouTuberの動画は、「動画技術テクニック」ではなく、「動画出演テクニック」を駆使したものであり、その「動画出演テクニック」はインフルエンサーにおいて有効ではありますが、企業の自社発信には有効性は低くあります。
2.動画制作はとにかく時間がかかる。(こだわればこだわるほど)
動画制作は時間のデザインです。
撮影や編集の時間は、動画そのものの尺の何倍もの時間を要することとなります。
動画業界は労働基準関係なく稼働できる、個人事業主・フリーランスのクリエイターに支えられて成り立っています。
彼らの働き方を一般企業にあてはめると、残業代を含めた人件費が外注額より高額になる可能性があります。
3.制作するがゴールではなく、結果を残すがゴールであることを忘れやすい
動画の企画制作は作って終わりではなく、作った後に結果を出して完了となります。
作り上げるまでの過程に力を注がざるを得なくなり、最も重要な「結果」「結果をもとにした調整」が疎かになるケースがあります。
制作するのがゴールではなく、結果を残すことがゴール。社内で統制を取る必要があります。
さいごに。インハウス化のお手伝いを行っています。
新型コロナウィルス拡大により、Web上で完結するPRの一つの手法として「動画」が注目され始めています。
弊社では動画の企画・制作・展開のノウハウをもとに、企業さまの自社完結での動画企画制作(インハウス化)のお手伝いを進めさせていただいています。
是非、お問い合わせください。